実績

structure

2012年2月10日

東京ゲートブリッジ基本設計・主橋梁部細部設計

平成24年2月12日10:00開通

東京ゲートブリッジがいよいよ開通しました。東京港第3航路を跨ぎ、中央防波堤埋立地と江東区若洲地区を結ぶ、橋長 760mの鋼3径間連続トラスボックス複合橋を主橋梁とする総橋長 2,618mで、長大橋としては世界に例のないデザインの橋梁です。恐竜が向き合っているような外観から、平成 23 年 3月 10 日付の朝日新聞では恐竜橋との見出しで紹介されました。
架橋位置が羽田空港に近く、高さ制限が課されている一方、大型船舶の運航もあり、桁下高さを確保する必要があるため、斜張橋や吊り橋ではなく、トラス構造が採用されました。日本国内で現存するトラス橋としては、長崎県の平戸島と生月島を結ぶ生月大橋を上回り、世界でもベストテンに入る長大橋です。デザインは港の景観として特徴的なガントリークレーンをイメージしたもので,東京港の玄関口に相応しいゲート性とモニュメンタル性を備えた美しいデザインとなっています。
弊社は、昭和 61 年の東京都の提言から始まった東京湾臨海道路プロジェクトに関し、平成元年より東京ゲートブリッジの基本設計と主橋梁部の細部設計のほか、技術検討全般を担いました。
平成24年2月12日10時の開通を目前に控えた、2月4日、5日の両日には「東京ゲートブリッジ完成記念スポーツフェスタ」が開催され、約 8,000 人もの人が一足早い渡り初めを楽しみました。
東京ゲートブリッジの名称は、12,223 件もの応募の中から、『航路を跨ぐ本橋の立地特性をとらえており、東京を行き交う船舶にシンボリックな表玄関であることをイメージできる。また、馴染みのある言葉で構成されており、末永く、多くの人々に親しまれ、愛されることが期待できる。』との理由から選定されました。
平成14年に事業着手され、平成16年に下部工に着手、平成21年に海上部橋桁に着工、平成23年2月27日に中央部の最後の橋桁が架設され、10年の歳月を経て、東京湾に新たな名所が誕生いたしました。スカイツリーと共に東京の新たな観光スポットとして、多くの人に愛される橋となっています。

東京ゲートブリッジ主橋梁部完成写真

東京ゲートブリッジの技術的特長

(1)2つの国内初

☆トラスと箱桁を一体化
長大トラス橋では鋼床版部材とトラス部材とを分離した構造が主流でした。この構造では多くの床組を支持す
る支承が必要となります。また鋼床版部材に主構作用を負担させることができません。このような課題を解決す
るため、長大橋では国内初のトラス部材と鋼床版部材を一体化した鋼床版合成トラス構造を採用しました。

左側が一般的な鋼床版合成トラスの断面 右側が採用した一体化した断面

☆BHS鋼材の採用
BHS(橋梁用高性能)鋼材は、従来の鋼材と比べ高強度なうえ、溶接施工性や加工性に優れた鋼材です。東
京ゲートブリッジでは、使用鋼材全体の約半分にBHS鋼材を使用し、部材断面の縮小と製作性の向上を図りま
した。設計時点でのBHS鋼材の採用は国内初です。

(2)安全性能の確保

☆FEM解析による安全性の確認
鋼床版合成トラス構造の設計においては、トラス部材と鋼床版部材の結合部に発生する局部応力の評価が課題となります。そのため、橋梁全体をモデル化したFEM解析を行い、設計手法の妥当性と安全性を確認いたしました。また、当初ゲルバー構造にする計画であった中央径間中央部分を地震時における落橋の危険を回避するため、トラス先端部のFEM解析によりダイヤフラムの位置、数、格点部のフィレット半径などを調整することで、トラス部と箱桁部の連続化を可能にしました。また、海上橋梁であるため、中央径間箱桁部を対象に,1/45 模型を用いた風洞試験を実施し,耐風安定性を確認しています。

トラス先端部立体シェル解析

☆すべり型免震支承
東京ゲートブリッジの支点反力は約 8,000t に達します。これはこれまでのゴム支承実績を遥かに上回り、製造限界を超える規模です。そのため、鉛直反力と水平反力とを別の支承で支持する機能分離型のすべり型免震支承を採用し、製造可能な規模にしました。
このすべり型免震支承は、テフロン板とステンレス板との摩擦によって、減衰効果を発揮するものです。しかし、テフロン板の摩擦には、面圧や速度に依存して変化する特殊な性質があるため、面圧、速度を様々に変化させた載荷試験を実施しました。

すべり型免震支承仮組状況 (左奥:端橋脚可動沓、中:中間橋脚鉛直沓、右:中間橋脚水平沓)

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