実績

management

2021年5月2日

PM/CM/発注者支援への取組

1.PM(プロジェクトマネジメント[Project Management])とは

発注者のため可能な限り効率的な方法によりプロジェクトの成果を実現させるプロセスと定義されている。発注事務所全体の複数事業の事業手法の選択や個別事業間の課題や予算の調整等のマネジメントを行うものである。

2.CM(コンストラクションマネジメント[Construction Management])とは

発注者の利益を確保するため、発注者の下で特定の事業に対し設計・発注・施工の各段階において、設計の検討や施工管理、品質管理、コスト監理等の各種のマネジメント業務の全部または一部を行うものである

PM/CMの概念図(建設コンサルタンツ協会資料を引用)

3.発注者支援業務とは

発注者が、発注関係事務を支援機構(公益法人、民間企業等)に対し、支援または補助を委託する業務のことである

①中部地整の国道事務所におけるPMへの取組~発注機関の効率的な事業展開を目指して~

対象となる事業の工事路線の事業推進に向け、発注者で開催する事業調整会議(PM会議)の工程計画・事業計画の作成・更新、課題の把握と課題に対する検討資料作成、会議参加と議事作成等を実施する業務です。施工検討業務(PM業務)では、下記のような具体的な計画・検討を実施しました。

1)事業進捗の適切な把握

  • 事業進捗(用地・協議・工事)を既存資料等で確認・整理
  • 出張所や協議担当、関係機関へのヒアリング等により現状工事状況の把握及び課題抽出
  • 関係協議や用地取得、地元調整や要望など工程上クリアすべき事項を確認しカルテ形式で整理
  • 協議済み資料のデータベース化による一元管理。

2)全体事業工程の作成                                     

  • 事業全体を管理するため主要工事や関係協議、用地取得等を整理した事業計画工程作成
  • 工事と各作業の相関を確認し円滑な事業推進に向けたクリティカルポイントの設定

3)工事のための細部検討

  • 段階施工ステップ図及び詳細施工工程(主要工種や発注工事ごとの整理)を作成
  • 工事輻輳時は工事ごとの進入路や施工ヤードの重複を確認
  • 土工配分図による土工バランス調整や事業計画に合わせた工事発注ロットの設定

4)代替案の準備によるリスク管理

  • 事業推進上の遅延リスクとなりうる事項を抽出・整理
  • 工程遅延リスクに対する対策案提案(場内工事用道路追加整備・発注ロット見直し・プレキャスト化など)

②熊本復興CMへの取組~阿蘇大橋の復旧を目指して~

2016年4月14日に発生した熊本地震により落橋した国道325号阿蘇大橋は、社会経済的にも早期復旧が必要で、かつ架橋部に存在する活断層への高度な技術的対策等から、国土交通省による権限代行により復旧事業が進められてきました。地震発生から約5年後の2021年3月7日に新阿蘇大橋ルートが開通し、地域住民の生活の利便性向上や、南阿蘇地域への観光の活性化に寄与しています。
我社は、災害発生の2か月後に災害復旧業務(CM方式)を受注し、開通までの約5年にわたり、復旧事業方針、設計・施工の効率化、コスト縮減等について発注者と一体となって考え、復旧事業に取り組んできました。

開通した新阿蘇大橋

③福島CMへの取組 ~震災復興創生に向けて~

福島CMは、東日本大震災の復興創成に向けて、平成28年から令和2年に集中する福島県の復興事業を円滑・迅速かつ質の高い社会資本の形成に向けた取り組みです。福島県内のいわき石川線(延長5.0km)、郡山湖南線(延長1.27km)を対象に、トンネル3箇所、橋梁9橋等も含めて道路の調査計画、用地取得、地域住民への合意形成、工事発注及び施工管理等、取り組んでまいりました。特に、計画段階にて、現場への重機搬入が可能な地盤改良工法の採用等、施工を考慮した設計を行うことができて、円滑に事業を進捗させることができました。今後も、誠意と情熱ある行動力と高い技術力によって、福島県の震災復興創成に向けた社会貢献を果たしつづけていきます。

④発注者支援業務への取組

行政支援業務には、PM/CM等のマネジメント業務の他に発注者支援業務があります。
発注者支援業務には、各地方整備局により称号は異なりますが、【積算技術】【調査計画資料作成】【工事監督支援】【図面作成】等があり、発注者の関係事務を支援又は補助する業務です。
我社では、発注者支援業務に対しても積極的に対応しています。

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