実績

2018年4月1日

御堂筋における道路空間の再編

御堂筋は、昭和12年5月に完成した大阪市の中心部を南北に貫く幅員44m、延長4.2kmの道路(右図参照)であり、イチョウ並木や高さの揃った沿道建築物が創りだす美しい景観から、大阪のシンボルロードとして広く親しまれています。
建設当時と比べると、自動車交通量は減少する一方、交通手段は多様化し、人々の行動形態や周辺のまちの状況の変化も進んでいるため、時代の要請に対応した、人重視の道路空間への再編の基本方針が打ち出されました。
当社では、歩行者優先の道路空間整備の先駆けとして、御堂筋の道路空間の再編業務を手掛けており、モデル区間における整備計画の検討事例をご紹介します。

1 整備形態の検討

人重視の道路空間の再編にあたっては、単に通行機能の見直しを図るだけでなく、都心のメインストリートとして憩いや交流に資するとともに、大阪の顔としてふさわしい様相を兼ね備えた安全な道路空間を形成する必要があったため、モデル区間の整備に際しては、これまでの社会実験やパブリックコメントを踏まえて具体的な整備形態の検討、現況調査を行い、地元や関係機関との合意形成を図りました。

2 整備計画

モデル区間の道路構造は、南行き一方通行の本線5車線、側道1車線でしたが、側道を閉鎖して歩道を拡幅し、多機能空間の創出及び歩行者と自転車の通行空間の分離を図り、安全性・快適性の向上を図りました。
歩行者と自転車の通行空間の分離については、警察等との協議を踏まえ、自転車歩行者道として舗装種別による視覚的分離とともに、サイン及び路面標示により安全性・快適性と景観性の両立を行いました。

     写真左: 完成写真  | 写真右: 完成後のイベント利用

3 デザイン検討

ここでは、道路空間の再編と併せて、大阪のメインストリートに相応しい景観形成に資するよう、有識者との協議を重ねて、道路附属物等のデザイン検討を行っています。
デザイン検討においては、機能面・安全面・維持管理面を踏まえつつ、個性化・独自化の観点から、仕様の検討(形状・材質、色彩)を行い、最終的なデザインを決定しました。

4 同種業務実績

当社は全国で道路空間の再編に係る調査・計画・設計業務を行っています。

国土交通省 道路局 令和2年度 多様なニーズに応える道路空間の構築に関する調査検討業務
平成28年度 道路空間の再配分等の推進に関する調査検討業務
国土交通省 相武国道事務所 30M管内自転車通行空間設計業務[平成30年度]
大阪市 建設局 道修町線外3設計業務委託[平成29年度]
道修町線外1詳細検討業務委託[平成27年度]

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